はじめに――肘の骨の内側を押すと痛みが出る
テニスを長年続けてきた40代の女性が来院されました。半年ほど前から右肘に違和感を感じはじめ、気づけばさまざまな動作で痛みが出るようになっていたといいます。
具体的には、右肘の骨の内側を少し押すだけで痛みが走る、親指を上にして肘を曲げると痛い、2Lのペットボトルを持ち上げるときにも肘に響く、そしてテニス後には痛みがいっそう強くなる――そんな状態でした。
来院までの経緯と対処方法
痛みが出はじめた当初は「だましだまし使えばそのうち治るだろう」と様子を見ていたそうです。病院には「行けばきっと注射を打たれる」という思いがあり、足が向かなかったといいます。
しかしここ2週間ほどで痛みが急に強くなり、「骨に何か深刻なことが起きているのではないか」という恐怖を感じはじめました。そんなとき、以前当院に通っていた際に、病院の薬では改善しなかった腕のしびれが整体で良くなった経験を思い出し、「また相談してみよう」と来院を決めてくださいました。
当院での原因の判断と施術内容
来院時の状態を確認したところ、右手でグーをするだけで右肘に痛みが出ること、手をたくさん使った日のほうが痛みが強まること、そして上腕全体の緊張が強いことが確認できました。これらのことから、前腕・上腕の筋肉の疲労が肘の痛みに大きく関わっていると判断しました。
さらに、上半身が右に傾いているという姿勢の問題も気になりました。右肩甲骨内側上部(肩甲下筋・菱形筋・棘上筋)の緊張に加え、腹斜筋(ふくしゃきん)と横隔膜(おうかくまく)の右側にも疲労が蓄積していると推測しました。
- 上腕筋・三角筋を緩める施術:骨に触れたときに生じていた痛みが消えた
- 横隔膜右側・右腹斜筋を緩める施術:体の傾きが改善され、肘を曲げたときや物を持ったときの痛みが大きく減少した
当院では「痛みの出ている肘そのものは触らない」というアプローチをとっています。肘の痛みの原因が肘にあるとは限らないからです。今回も、上腕や横隔膜・腹斜筋といった一見肘とは関係なさそうな部位へのアプローチが、最も大きな変化をもたらしました。
経過と現在の状態
初回の施術で大きな変化が出たことに、ご本人もとても驚かれていました。翌週からテニスを再開しましたが、痛みが悪化することはありませんでした。
その後は2週間に1回のペースで通っていただき、1か月後には痛みが約8割改善。2か月後にはほぼ違和感がなくなり、テニスを以前と同様に楽しめるようになりました。
まとめ――肘の痛みが続いている方へ
テニスやゴルフ、バドミントンなどのラケットスポーツや、仕事での腕の酷使によって肘に痛みが出る方は少なくありません。「病院に行っても注射しかない」「安静にしても治らない」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
今回の症例のように、肘の痛みの根本原因が上腕や肩まわり、さらには横隔膜や腹斜筋にある場合、肘だけをケアしても改善しにくいことがあります。体全体のバランスを見ながら原因を特定し、適切な部位にアプローチすることが大切です。
肘の痛みが続いている方、テニスやスポーツを諦めたくない方は、ぜひ一度当院にご相談ください。あなたの体の状態をしっかり確認したうえで、あなたに合ったケアをご提案いたします。
「肘が痛くてスポーツを休んでいる」「安静にしていても良くならない」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。あなたの体の状態をしっかり確認したうえで、あなたに合ったケアをご提案いたします。

