ボールペンで字を書くとき親指の関節が痛む、グーをしても痛い
字を書くと右手親指の第1関節か第2関節に痛みが出る。グーをすると親指の関節が痛む。そんな症状が2か月ほど前から続いていた40代の主婦の方が来院されました。
特に、履歴書を3時間ほどかけて何度も書き直した日は痛みがひどくなったとのことでした。「手をよく使う日は終わりごろには痛くてつらい」とおっしゃっていました。
来院までの経緯と対処方法
指のサポーターをつけて可動域を制限すると少し楽になったため、しばらく使っていたとのことでした。ただ「動きが固まるような感じがして不安」という違和感もあったといいます。
来院時にサポーターについてもお話しました。手をたくさん使う場面でのポイント使いは有効ですが、日常的につけ続けると関節の動きが硬くなることがあります。施術とセルフケアで改善が進めばほとんど必要なくなると思うとお伝えしました。
当院での原因の判断と施術内容
来院時に右前腕を触れてみると、パンパンに張っていることがすぐにわかりました。ご本人にも左右の前腕を触って確認していただくと「確かに!」と驚かれるほど、左右の違いがはっきりしていました。
- 右前腕全体の強い緊張が、親指の関節への負担を増やしていた
- 第1関節の痛みは尺側手根屈筋(しゃくそくしゅこんくっきん)の疲労が関与
- 第2関節の痛みは腕橈骨筋(わんとうこつきん)の疲労が関与
- 親指を単独でぐっと曲げたときの付け根の痛みには、指伸筋(ししんきん)あたりの緊張が影響していた
施術はまず前腕全体の緊張を緩めるところから始めました。緩んだ状態で親指を他の4本の指の中に入れてグーをしてもらうと、痛みが楽になっていることを確認しました。このとき前腕を再度触ってもらうと、先ほどよりやわらかくなっていることも実感していただけました。
さらに細かく確認しながら尺側手根屈筋と腕橈骨筋を緩めると、グーの動作がほぼ楽になりました。最後に、親指を単独でぐっと曲げたときの付け根の痛みについては、指伸筋あたりをピンポイントで緩めることで、こちらも楽に動かせるようになりました。
自宅でのセルフケアとして、前腕の筋肉を緩めながら親指を動かす方法をお伝えしました。症状が出たときに実施して、直後に楽になったと感じれば続けてもらうようにしました。
経過と現在の状態
初回施術で大きく改善が見られました。施術後3日間ほどはまだ痛みが出ることもあったようですが、そのたびにセルフケアを行って対処されていたとのことでした。グーをしたときの痛みと親指を単独で曲げたときの痛みを、セルフケアでそのつど緩めていくうちに、日を追うごとに痛みが小さくなっていったといいます。
2週間後の2回目の来院時には、ほぼ痛みがなくなったとのご報告をいただきました。「からだって面白いですね!」という嬉しい感想もいただきました。
まとめ――字を書くと指が痛い、手を握ると関節が痛い方へ
「字を書くと親指が痛い」「グーをすると関節が痛む」という症状は、指そのものではなく前腕の筋肉の疲労が根本原因になっていることがあります。ただし、手の付け根の骨のゆがみや指の関節のねじれが関係しているケースもあり、同じように指が痛い症状でも人によって原因はさまざまです。
どのような原因であっても、痛みなく指を動かせる状態を保つことが関節への負担を小さくすることにつながります。1週間以上同じような痛みが続く場合は、お近くの治療院などに相談してみるとよいでしょう。
「字を書くと親指が痛い」「グーをすると関節に痛みが出る」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。指だけでなく前腕の状態も確認したうえで、根本からアプローチしていきます。

