何年も前から仰向けになると背中が痛く、腕の裏側もしびれている
仰向けになると左の背中に痛みが出る。首を少し左に向けるだけで左の首の付け根が痛い。そして、左上腕の裏側にはいつもじわじわとしびれが続いている――そんな複合的な症状を何年も抱えてこられた70代の男性が来院されました。
冬は雪かきの後、夏はゴルフの後に症状がひどくなる傾向がありましたが、最近は何もしなくても1日中痛みが取れない状態になっていました。
来院までの経緯と対処方法
2か月ほど前に症状が特に強くなり、病院を受診したところ「軽度の頚椎ヘルニア」と診断されました。2週間痛み止めを飲んでいたところ、首の痛みは少し和らいだ気がしたものの、背中の痛みはむしろ悪化しているように感じていたとのことでした。
なかなかよくならないんですよ、と会社の社長に話していたところ、当院を勧められ来院されました。
当院での原因の判断と施術内容
来院時に状態を確認したところ、3つの症状それぞれに原因が見えてきました。
- 腕のしびれ:腕のシビレは一般的には頚椎椎間板ヘルニアが影響していると説明されることが多いですが、今回の場合はしびれが出ている部位の筋肉を直接緩めると楽になったことから、頚椎ではなくしびれが出ている腕そのものに原因があると判断。おそらく、背中・首の痛みの影響で無意識に力が入っていたのだろうと推測。よって、しびれを根本的に取るには、背中と首の痛みが改善されることが必要。
- 背中の痛み:左の横隔膜(おうかくまく)・肋間筋(ろっかんきん)・腹斜筋(ふくしゃきん)に疲労がたまっており、背筋を伸ばそうとすると無意識に背中を縮めてしまっていたことが原因と判断。
- 首の痛み:横隔膜や肋間筋の疲労により胸椎(きょうつい)の動きが悪くなり、首を動かすたびに頚椎(けいつい)だけに負担が集中していたことが原因と判断。
施術は3つの症状それぞれに並行してアプローチしながら進めていきました。
腕のしびれについては、腕の筋肉を直接緩めることで施術中は楽になりました。ただ、時間が経つとまたじわじわとしびれが戻るため、自宅でも自分で緩められる方法をお伝えしました。
背中の痛みには横隔膜を中心に、腹部全体を緩める施術を行いました。施術後は痛みが緩和しますが、自宅に帰ると戻るとのことだったため、おなかを温めてもらうようにお伝えしました。すると「おなかを温めていると背中が楽」とのご報告をいただいていたため、しばらく継続してもらいました。
首の痛みには、実際に首を動かしながら横隔膜などを緩めていく施術を行いました。胸椎が頚椎の動きに連動するようになっていくにつれて、首を向けたときの痛みも少しずつ減っていきました。こちらも腹部を温めることが効果的だったため、しばらくの間は自宅でも続けてもらいました。
施術のペースは週1回で2か月間通っていただき、その後は2週間に1回のペースで3か月間施術を続けました。
経過と現在の状態
初回施術で腕のシビレの軽さを喜んでいただけていましたが、施術開始から2か月で完全に腕のしびれはなくなりました。背中と首の痛みは、半年ほどかかりましたが大幅に改善していきました。
その後も、ゴルフや雪かきで体に負担をかけると少し不安を感じるとのことで、現在もメンテナンスのために定期的に通院されています。
まとめ――背中の痛みや腕のしびれが長引いている方へ
「仰向けになると背中が痛い」「腕がずっとしびれている」「首を向けると痛みが走る」――こうした症状が重なっている場合、それぞれに別の原因があるように見えても、横隔膜や肋間筋の疲労という共通の問題が根底にあることがあります。
頚椎ヘルニアと診断されていても、筋肉の状態を整えることで症状が大きく改善するケースは少なくありません。また、自宅でのセルフケアを習慣にすることで、施術の効果を日々積み上げていくことができます。
背中の痛みや腕のしびれが続いている方、首を動かすと痛みが出る方は、ぜひ一度当院にご相談ください。体全体の状態を丁寧に確認したうえで、あなたに合った施術を進めていきます。
「背中が痛くて仰向けになれない」「腕のしびれが取れない」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。痛みやしびれの出ている場所だけでなく、体全体の状態を確認したうえで根本からアプローチしていきます。

